モルモン

とは?

What of the

Mormons?

 

 

 

真理を擁護する

Defending the Truth

 

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難しい質問と信仰の維持
マイケル・R・アッシュ  

第1

長老定員会のレッスンの準備をしている時、過去の総大会で引用された文が、ふとビルの頭をかすめた。これはレッスンに使える、と彼は思った。正確な文を覚えているわけでもないし、誰がいつ言ったのかもわからない。そこでビルはインターネットで、いくつかのキーワードと「モルモン」という言葉を検索した。
検索エンジンはいろいろな該当するウェブページを出して来たが、よく読んでみると、それらのページのいくつかは教会に敵対するものであることがわかった。最初のうち、彼はただこれらのページを無視し、教会に忠実なウェブサイトの検索を続けていた。
しかし、ちょっと見ただけでは、敵対的なウェブサイトと忠実なウェブサイトを見分けるのは難しい、ということがわかってきた。敵対するサイトの中には、読み進んで行くまでは害がないように見えるものもあったのだ。彼は、特にあるひとつのサイトに注意を引かれた。そのウェブサイトの著者が書いた主張をどんどんと読み始めた。最初、ビルはそれらの主張を気にも留めなかった。伝道中に同じような反モルモンの論争を聞いたことがあったが、それによって何か影響を受けるようなことはなかった。しかし、読み続けていくうちに、彼は答えを出すことのできない非常に困難な質問にぶつかった。教会とジョセフ・スミス、モルモン書に対する非難のいくつかに、彼は心を乱された。

ビルは、「こんなことは本当であるはずがない。」と自分に言い聞かせた。それでも、その記事はよく調査されているかのように、脚注まで付いていた。彼は、自分は神からの霊的な証によって教会が真実であるということを知っている、と心の中で思い返した。それにもかかわらず、彼は何か落ち着かない気持ちを感じた。このような非難に対する答えがあるのだろうか?ビルは、最も大いなる宗教的真理(例えば神の存在のような)は、信仰によって受け入れなければならないということを十分に理解していた。それにもかかわらず、彼は、モルモン書がどのように真実であり得るか、批評家が主張していることが正しいのかどうか、疑う気持ちを抱いたのだ。ビルは自分の霊的な証にしっかりしがみついた。しかしそれは揺れていた。
彼は、これらの批判に対して何か知的な答えはないものだろうかと思った。

前述の話はフィクションであるが、多少なりとも同じような経験をした教会員はいるはずである。ジョセフ・スミスの最初の示現以来、彼の名前、業、遺したものに悪口をあびせることを目的とした者たちがいた。そして、モルモン書が出版されて以来、それが作り話や妄想、冒涜的なものであるかのように、批判する者がいた。
なぜ、教会を攻撃する人がいるのだろうか?私たちは、このような批判に対応しなければならないのだろうか?このような難しい質問や言いがかりに、どのように対処しなければならないのだろうか?どこに答えを見出せるのだろうか?

なぜ教会を攻撃する人々がいるのだろうか?

モロナイが最初にジョセフを訪れた時、この天使は17才の預言者になるべき少年に、このように語った。「あなたの名は良くも悪くもすべての国民、部族、国語の民の中で覚えられる、すなわち、良くも悪くもすべての民の中で語られる」1この預言が成就したことは確かである。1842年から1846年の間イリノイ州の知事で、ジョセフの殉教につながる事件の中心人物だったトーマス・フォードは、このように主張した。

「ジョー・スミスはこの時代において最も成功した詐欺師だった。彼は無学で粗野だけれども、 一時的な成功は納めた。しかし、永続的に成功する体系を確立することはまずないだろう。」2

それにもかかわらず、ほぼ2世紀経った今、教会は1100万人を超える会員を抱え、神殿は世界中に点在している。非末日聖徒の社会学者ロドニー・スタークは1984年にこう述べている。「この教会は『ひとつの新しい世界宗教の興隆』の兆候を全て示している。」そして彼は、「モルモンは、すぐにイスラム教、仏教、キリスト教、ヒンズー教、その他の有力な世界の宗教に匹敵する、世界的な信者の獲得を得るだろう。」3と予測した。そして私たちは、モロナイの預言通り、聖徒の数が増加するにつれ、中傷する者、批判する者の数も増えていることを目撃している。

私たちの信仰を攻撃する者は誰だろうか?「反モルモン」という言葉は、元々は、初期のモルモンによる選挙での投票に反対していた政党のメンバーが自ら付けたものだった。4今日、信じない者から、中傷する者、徹底した反モルモンまで、 様々な批評家がいる。ある者は元教会員であり、ある者はこれまで教会員になったことのない人々である。またある人々はいわゆる自称「知識人」で、彼らは神の存在を信じていない。そして、ある人々は他の宗教の指導者である。

批判する者、信じない者のすべてが現代の反モルモンだと言えるだろうか?そうは言えない。末日聖徒の教義に同意しないということだけでは反モルモンにはならない。
しかし、末日聖徒イエスキリスト教会の消滅を見たいと望む批評家はいる。私たちは、どのように意見の異なる不信者と反モルモンを区別することができるだろうか?そのような批評家を分類するための条件を設定することは、いくつかの点で困難がある。
かつて裁判官のポッター・スチュアートは、ポルノグラフィーを定義しようと試みて、このように言ったことがある。「私はそれを見ればわかる。」5反モルモンはよく、事実や最近の調査研究、末日聖徒の神聖な信条を無視することがある。彼らは、しばしば証が弱い末日聖徒や求道者の信仰を打ち砕くことに忙しく、通常、理解のための対話や真理に到達することについて、関心を持っていない。多くの批評家は、非末日聖徒や求道者に、モルモンの教会員や宣教師が差し出すものに対して、彼らの思いや心、扉を閉じさせることによってしばしば「井戸に毒を入れる」といったことをする。そのような批評家にとっては、モルモンの教えが詐欺的であるということを証明することによって論争に勝つということが、モルモン教徒が実際に何を信じているかということを理解することよりもっと重要なことなのである。
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なぜこれらの中傷者は、教会が滅びるのを見たいのだろうか?理由は様々である。
ある人々は、教会員に気分を害された、あるいは末日聖徒の指導者の人間的な側面を見たために、憎しみを抱いている。他の人々は、自尊心‐彼らが持つと考える知性における自尊心‐から、教会を攻撃するかもしれない。彼らはもはや、宗教という「支え」を必要としない。また他の人々は、自分たちの方が、一般に日曜学校、セミナリーまたはインスティチュートで教えられている初期の末日聖徒の歴史についてもっとよく知っていると思い、それによって、預言者よりも霊的な事柄についてもっとよく知っていると信じ込むようになるのである。そのような人々は、彼らが、真の末日聖徒の信仰にとってインサイダー情報である「特ダネ」を持っているのだ、うぶで無知な者だけが、教会で話される物語を信じることができるのだ、と決めてかかることがよくある。高慢が謙遜に取って代わる時、他人(特に指導者)のあら探しが同時に起こることはよくあることだ。キンボール大管長はかつてこのように述べた。

背教は通常、疑問、不信、そして批判から始まる。それは、ひとつの後退と退化の過程である。疑いの種は、良心的でない、あるいは誤って導かれた人々によって蒔かれ、 最初は教義に対して向けられることはまれで、それよりも指導者に対して向けられることが多い。7

他の者は、彼ら自身の罪を隠蔽するために教会を攻撃するという手段に訴える。「暗闇の行いで身を包んで教会を離れる人々」があまりに多い、とマッコンキーとミレーは、述べている。「彼らは教会のことを暴露するか、その教義を卑しめようとしていることがわかる。それは彼らの罪悪感によってそうせざるを得なくなっているのである。
彼らは、もし教会が真実であるならば、彼らが暗闇の僕であって、悔い改めなければらないということを理解しているからである。」
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ある人々は敵対するものの霊に導かれているかもしれないし、またある人々は、彼らがモルモン教という虚偽を暴くことによって、人類(または神)に奉仕していると思っている誠意ある人々であるかもしれない。誠意ある批評家にとっては、末日聖徒は欺かれ、誤って導かれていて、偽りのキリスト教から救われる必要があると感じていることだろう。

また単に、もはや信じていないので、教会を離れるという教会員もいる。そのような人々は、一般に霊的な証を持っていないし、彼らが難しい問題とみなすものに答えはないものと信じきっている。かつて教会員だった人の中には、単に教会から逃げて、彼らなりの幸福探しに乗り出す者もいる。他の人々は教会から離れるが、復讐しようとまた教会に戻ってきて、自分たちはだまされた、欺かれたと怒りながら主張する。彼らは、モルモンに対する恨みから、人々が教会に加わらないようにさせようとするかもしれない。ニール・マクスウェル長老はこう述べている。

教会員は、福千年までこの小麦と毒麦の状態の中で生活する。本物の毒麦の中には、小麦のふりをしている者さえある。 そのようなふりをしている者の中には、自分では信じてもいない教義を、他の教会員に熱心に説教する者がいる。彼らは、自分たちではもはや貢献していない教会の資財の使用に関して批判する。
彼らは、自分たち以外の誰に対しても対決しようとし、教会から離れているにもかかわらず、自分たちだけで教会を離れることもできずにいる。
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